紅茶と文学の紅茶要素vol.2
■ブックマンションに棚開設
「紅茶と文学」として読書会は28回(2021/7/31現在)開催してきたのですが、「文学と紅茶の親和性」と言う文脈で言うと「吉祥寺ブックマンション」に棚を持てたことは一つ大きい出来事でした。
- ブックマンションとは:シェア本屋。20平米ほどのスペースに棚が80ほど有り、それぞれの運営者が異なると言う形態。2019年9月吉祥寺にオープン。
本と紅茶のセット販売であればOK、と言うルールだったので小説ごとにその本や作家をイメージした紅茶を作り、本ごとにパッケージもデザインして展示販売しています。
今までの売れ線としては「1984年」と「アンドロイドは電気羊の夢をみるか?」
ハヤカワさんのSFは装丁がかっこいいのでジャケ買いもされている様な気がします。
ジャケットめちゃくちゃ重要ですよね、特にこういう厄介そうなSF作品は特に。
■紅茶について
日本において紅茶とコーヒーは並列の存在と認知されていますが、紅茶の市場規模は小さく、コーヒーの1/10と言われています。
緑茶も含めた「お茶」製品全体として考えるともう少し規模は大きくなるのですが、コーヒーに比べると「お茶」自体に熱量を持って接する人は割合少ないと思います。
これには様々理由がありますが、コーヒーの持つ味の強さ(紅茶は繊細)、提供時間の速さ(紅茶は抽出に時間がかかる)、そしてなにより中毒性の面でコーヒーに分があるからだと推測。
でも紅茶って「何かオシャレ」と言うイメージを持たれることが多いんですよ。
多分当読書会が「紅茶と文学」でなく「緑茶と文学」だったとしたら多分しっくり来ないでしょうね。これが「麦茶と文学」、「プーアル茶と文学」だったらやばそうな人がやってる確率1000%ですね。
これは紅茶と言うものがイギリスから入って来た、と言う歴史が大きく影響している気がします。この「洋物」的イメージのお陰で、海外文学中心の読書会や展示本に違和感なく紅茶を使えるので、ありがたいと言えばありがたいのですが。
でも紅茶って「お茶」なんですよね。そしてお茶は中国を始めとしたアジアのものであり、決してイギリス発祥のものでは無いのです。実際西洋ではお茶の栽培はほとんどされていません(イギリスが紅茶文化の発展には寄与したのは間違いないですが)。
実際中国人に聞いたのですが、中国では紅茶に対して洋風のおしゃれなイメージは一切なく、あくまで烏龍茶や緑茶と並ぶ一つのお茶の種類、としてか認識されていない様です。
■紅茶って美味しい・・?安い紅茶をなんとか美味しく飲む方法。
自分も紅茶を勉強して初めて分かったのが「いかに適当に紅茶を飲んでいたか」と言うことです。ティーバッグを大きなマグカップに入れて、適当にお湯をドバドバ入れて薄―い紅茶を飲んで、紅茶を飲んだ気になっていたんですね。
その薄―い紅茶に更にミルクと砂糖を入れて激薄ぬるミルクティーを飲んでいたのです。
おそらく皆さんの中でもお湯の温度を計って、茶葉を0.1g単位で計算して、時間をしっかり計って、と頑張って紅茶を飲んでいる人もあまりいないと思います。
紅茶好き!と言っている方でもそこまでやる人は少数派でしょう。
しかしスーパーで売っている「100包300円」の紅茶を頑張って淹れたとして、美味しく飲めるのでしょうか。
残念ながら答えは「No」です。
最低50g 500円程度の金額を出さないと美味しい紅茶にありつくのは難しいのです。
なぜ人が自家焙煎コーヒー豆を買うのか、その豆を使う喫茶店に行くのか。
それは美味しいコーヒーを飲みたいからですよね。スーパーで売っている豆と自家焙煎豆が同じクオリティなら誰も高いお金を出して買わないはずです。
ただその100包300円の紅茶を気軽になんとか美味しく飲む方法が無いわけでは有りません。ここではその方法をこっそり教えます㊙。
- 使うティーバッグは2つ
- やかんでお湯を沸かし一度マグカップに注ぐ。カップが温まったらお湯をやかんに戻し再沸騰させる。
- ティーバッグ×2をカップに入れる。そこに100度の熱湯を120-150cc注ぐ。蓋をしてタオルでカップを覆う。
- 5分(もしくはそれ以上)待つ。茶葉を取り出し、砂糖を少し、牛乳を80cc加える。
- 20秒レンジで温める
これが安いティーバッグを気軽に美味しく飲む方法です。ミルクティーが前提なので、牛乳が嫌いな方はダメですね、申し訳ありません泣。本当はレンジは使わない方がいいのですが、気軽にと言う面を優先しています。
抽出に時間がかかるので朝の忙しい時間はまずお湯を沸かし、ティーバッグをお湯に投入してから動くと効率的です。10分程度ほったらかしても大丈夫です。
え、安い茶葉をストレートで美味しく飲む方法は無いのかって?
・・・ありません!
ストレートで美味しい紅茶を飲みたいのなら紅茶専門店で50g 500円以上、可能であれば1000円以上出して買ってみて下さい。それか紅茶と文学に美味しい紅茶を飲ませろ!と依頼して下さい。味が全然違いますよ。
以上。
次回は紅茶あるあるでも書こうかな。